今日は伯爵家の召使い、フィガロとスザンナの結婚の日。ところが、伯爵がスザンナに手を出そうと、廃止したはずの初夜権復活を企んでいるらしい!? しかもフィガロに横恋慕する女中頭のマルチェリーナが、借金の証文を盾に二人の結婚を邪魔しようとやってきた。
一方、夫の浮気を嘆く伯爵夫人は、フィガロ&スザンナと組んで伯爵を懲らしめることに。まずフィガロが作戦を立てる。小姓のケルビーノを女装させ、伯爵と密会させてその現場を押さえようというのだ。しかし、伯爵に気づかれてあえなく失敗。
しかし伯爵夫人は諦めない。今度は、フィガロには内緒でスザンナと2人、第2の計画を立てる。美しき女たちの企みとは―。
*初夜権とは・・・結婚に際し、領主・首長・聖職者など権力者が、花婿より先に花嫁とベッドを共にする権利。
オペラの楽しさ溢れるモーツァルトの「フィガロの結婚」。今夏、佐渡オペラがいよいよその人気作を取り上げます! 同じボーマルシェ原作「セビリャの理髪師」の続編にあたり、前作で恋のキューピッド役として活躍したフィガロが、めでたく結婚することに。ところが主人の伯爵が花嫁のスザンナを狙っているというからさあ大変! とんだ結婚式の一日がはじまります。
二転、三転のドラマを鮮やかに縫い上げるのが、モーツァルトの天才弾ける極上の音楽。1幕のフィガロのアリア“もう飛ぶまいぞ、この蝶々”、2幕で伯爵夫人が失われた愛を嘆く“愛の神よ、安らぎをください”、少年ケルビーノが歌う“恋とはどんなものかしら”など、まさに全編が聴きどころ! きらめく音の刺繍が、オペラの至福が、あなたを包みます!
タイトルは「フィガロの結婚」なれど、このオペラ、鍵を握るのはスザンナと伯爵夫人2人のソプラノ。なんと今回、この2人に素晴らしいキャスティングが実現!
スザンナ役には、2012年グラインドボーン音楽祭で同役を歌い絶賛されたリディア・トイシャーと、英国ロイヤル・オペラ在籍時にネトレプコの代役を見事つとめ、世界の舞台に躍り出た中村恵理。伯爵夫人には、急速に国際的なキャリアを築いている今注目のキレボヒリ・ビーソンと、佐渡オペラ「蝶々夫人」「トスカ」に主演、今や日本を代表するプリマドンナとなった並河寿美。ディーヴァ達の夢の競演が待ちきれません!
メトロポリタン歌劇場で出演を重ねるサンドラ・ピケス・エディほか、脇を固める歌手陣も大充実。佐渡オペラが自信を持って贈る絶妙のキャスティングにご期待ください!