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2021/10/26

『喜歌劇「メリー・ウィドウ」ハイライトコンサート~ええとこどり!』県内ツアー公演千秋楽

5月から延期となっておりました『喜歌劇「メリー・ウィドウ」ハイライトコンサート~ええとこどり!』県内ツアー公演が10月15日(金)小野市うるおい交流館エクラホール、10月24日(日)丹波篠山市立田園交響ホールにて開催されました。
千秋楽となった24日(日)の様子を少しだけご紹介♪
                         

絶好の行楽日和!田園交響ホールと青空

ハンナとダニロ。アクリル板を使った効果的な演出が印象的でした。

カーテンコール。ツェータ男爵が何やら怪しげな袋を持っています!?

終演後はキャストがご観劇の皆様をお見送り。
                    

篠山城跡をバックに記念撮影。ツェータ男爵の袋の正体は、丹波の枝豆!
左から、中川正崇(テノール)、迎 肇聡(バリトン)、橋本恵史(構成・ステージング)、北野智子(ソプラノ)、端山梨奈(ソプラノ)、伊原敏行(ピアノ、お話)
                        

最後はステージでパチリ!ご観劇くださった皆さま、ありがとうございました。
                        

来年のハイライトコンサート「ラ・ボエーム」もお楽しみに!

2021.10.13

ハイライト映像をアップしました!


--> 7月公演の初日組、千秋楽組それぞれをギュッと凝縮したハイライト映像をアップいたしました。
ベル・エポック期のパリがそこにあるかのような豪華で華麗な舞台!とにかく楽しい!!
映像は約15分間、ハイライトとはいえ、見応え十分な内容です。
♪ええとこどり♪なシーンをお楽しみください。

2021/07/29

大千穐楽の舞台写真を公開!

先日、大好評のうちに無事に大千穐楽の幕をおろすことができました「メリー・ウィドウ」。
満員御礼、大いに盛り上がりました、大千穐楽の舞台写真(並河寿美・大山大輔組)が届きましたので、ご紹介させていただきます。
ご観劇くださった皆様、熱く応援をくださった皆様に、改めて感謝の気持ちを込めて!
たくさんの“心のブラボー”をありがとうございました!

美しき未亡人ハンナの登場

ダニロの登場

ハンナとダニロの再会

恋人時代を回顧するハンナとダニロの二重唱

この扇子は誰のもの..!?大使と大使館員たち

ダニロとオペラ座のダンサーたち

『女・女・女』七重唱

ノスタルジックなハンナ邸の夜会。ヴィリアの歌

大使の妻ヴァランシエンヌとカミーユの密会

マキシム風夜会で踊りを披露するヴァランシエンヌ

ハンナとダニロ

カーテンコール

2021/07/25

大千穐楽を迎えました!

開幕以来、連日多くのお客様にあたたかい拍手をいただいた「メリー・ウィドウ」、おかげさまをもちまして、全8公演を終了しました。
大千穐楽の25日は満員御礼。総立ちのスタンディング・オベーションの中、幕が下りました。
ご来場いただいた皆様、応援してくださった皆様、ありがとうございました。
そして、素晴らしいパフォーマンスを見せてくださった全出演者の皆様、ありがとうございました!

写真撮影:飯島隆

2021/07/20

おかげさまで大好評上演中!新着の舞台写真をご紹介します!

「メリー・ウィドウ」は早くも4日目の折り返し!おかげさまで多くのお客様より好評いただいています。
7月16日の初日(高野百合絵・黒田祐貴組)で撮影された写真を少しご紹介します!(舞台写真全て 撮影:飯島隆)
また、7月14日の公開リハーサル(並河寿美・大山大輔組)のレポートを オペラ・エクスプレス
でご掲載いただきました。素敵な写真がたくさんありますので、そちらもぜひご覧ください。

チケットはまだございますので、残りの日程をご検討の方は、ぜひ早めにご予約ください!

ハンナの登場

ダニロの登場

疑惑の扇子を拾った、大使館勤めの男性たち

『女・女・女』七重唱

再会を果たしたハンナとダニロ

人妻であるヴァランシエンヌに、情熱的な愛の歌を歌うカミーユ

ヴァランシエンヌとすりかわったハンナがカミーユとの婚約を発表し、嫉妬に燃えるダニロ



マキシム風パーティでの余興で踊るヴァランシエンヌ

グランドフィナーレでの美しいバレエシーン

男性ダンサーたちによるダンスも圧巻!

グランドフィナーレでは、割れんばかりの手拍子の中、出演者が勢ぞろい

7月16日はニエグシュ役 桂文枝さんのお誕生日。サプライズでお祝いしました

2021/07/16

本日開幕!舞台写真をいち早く公開!

いよいよ本日、「メリー・ウィドウ」開幕です!
7月13日、14日の公開リハーサルで撮影した写真をいち早くお届け!
ぜひ両組ともに観て、その違いを楽しんでください!(舞台写真全て 撮影:飯島隆)
※公開リハーサルでは、出演者は肩掛けファンおよびマウスシールドを着用して出演しました。

■7月13日公開リハーサルより(初日組)

第1幕、国王の誕生祝賀会が行われるポンテヴェドロ公使館

第2幕、ハンナ邸でのポンテヴェドロ風パーティより。精鋭ダンサーによる迫力のダンス!

名曲、ヴィリアの歌を歌うハンナ

第3幕の見せ場、マキシム風パーティでのフレンチ・カンカン

ハンナ(高野百合絵さん)とダニロ(黒田祐貴さん)による甘いワルツ「唇は黙しても」

美しいバレエシーンも必見。東京バレエ団で数々の主役を務めた高岸直樹さんと吉岡美佳さん

フィナーレは大団円?!


■7月14日公開リハーサルより(千秋楽組)

第1幕、男性たちから求婚されるハンナ(並河寿美さん)の登場シーン

「メリー・ウィドウ」といえば!の『女・女・女』七重唱。
列の先頭には狂言回しを務めるニエグシュ(桂文枝さん)

第2幕、ハンナの密会騒ぎで嫉妬を露にするダニロ(大山大輔さん)

元宝塚歌劇トップスターの香寿たつきさんによるパフォーマンスも?!

フレンチ・カンカンのシーンでは、観客の皆さんも手拍子で大盛り上がり!

2021/07/16

オペラ創造ワークショップが開催されました!

毎年好評いただいている。オペラ創造ワークショップ。
今年は、「オペラの音楽づくり」に焦点を当てて開催。普段は見聞きすることのできない、稽古の様子も紹介されました。(写真はすべて 撮影:飯島隆)

音楽稽古から振付、立ち稽古、舞台上、オーケストラ付き・・・と進行していく稽古の様子を、特別に写真、映像でご紹介しました。司会はプロデューサーの小栗哲家さん。

音楽コーチとして長らくプロデュースオペラにご参加いただいており、「メリー・ウィドウ」では訳詞も手掛けられた森島英子さん。
歌手の音楽稽古では、ただ音程や言葉を正すだけではなく、各歌手の役回りへの認識や、表現に即した自然なブレスへの意識などについても、コーチングされています。

後半には佐渡芸術監督も参加。「メリー・ウィドウ」では2拍子系のマーチ、3拍子系のワルツが多く使われており、その性格付けをオーケストラで行うための音楽づくりがリハーサルで行われています。
また、楽しい楽曲だからといって歌われている感情は楽しいだけではないので、音楽のなかで揺れ動く感情を想像して、音楽とドラマを両立させることが重視されています。

ワークショップの締めくくりには、特別にハンナ役 並河寿美さん、ダニロ役 大山大輔さんによる「唇は黙しても」(メリー・ウィドウ・ワルツ)が演奏されました。
伴奏は、2014年からプロデュースオペラで稽古ピアニストを務められている高橋健介さん。

2021/07/13

上演予定時間のお知らせ

上演予定時間は以下を予定しています。

約3時間20分(休憩1回を含む)
※当初の予定より変更となりました。

2021/07/08

前夜祭&オペラウィーク 今年も開催いたします!

今年もプロデュースオペラ本公演の開幕前夜、にしきたの街をあげてオペラを盛り上げる「前夜祭」を開催いたします!
歌あり、踊りあり!ぜひみなさまお越しください♪

また前夜祭に先がけて、プレイベントも開催します。
すべてのイベント、いずれも参加費無料です。どうぞお楽しみください!

<「メリー・ウィドウ」前夜祭 ~いつもこころに被災地を~>

日時:7月15日(木)5:00PM~
会場:阪急 中ホール
要整理券※配布場所はチラシをご参照ください

◆佐渡監督による吹奏楽セミナー♪
◆撮ってだし!メリー・ウィドウ♪
◆おしえて!佐渡監督!!
◆さきどり!「メリー・ウィドウ」
◆みんなで“にしきたずっと節”!

前夜祭に先がけて、関連イベントを開催します!

1.「メリー・ウィドウ」前夜祭 プレイベント
ミニ・コンサート

日時:7月10日(土)3:00PM/4:00PM
会場:にしきた公園
出演者:中村朋子(ソプラノ)、井本英子(ピアノ)

2.オペラ グルメ&マルシェウィーク
期間:7月1日(木)~7月31日(土)
オペラとあわせて、にしきたの街でお食事やショッピングをお楽しみください!
昨年にひきつづき、QUOカードがあたる!スタンプラリーも実施します!

グルメ&マルシェウィーク チラシPDF

こちらのチラシは協賛店舗や、西北活性化協議会各団体に設置しております。
また上記の各イベントや「メリー・ウィドウ」公演でも配布いたします。

お問い合わせ:西北活性化協議会 078-907-5847(10:00AM~6:00PM/月・金曜休み)
参加費:いずれも無料
主催:西北活性化協議会(にしきた商店街、阪急西宮ガーデンズ、兵庫県立芸術文化センター)
後援:西宮市 協賛:プレラにしのみや管理組合

2021.6.30

ワンコイン・プレ・レクチャー第2回が開催されました!
~「メリー・ウィドウ」とウィーンの世紀末~

ワンコイン・プレ・レクチャーの第2回は、講師にヨーロッパ文化史・ドイツ文学研究家の小宮正安さんをお迎えし、作品が初演された時代とその前後の文化的背景について、レクチャーが行われました。多岐にわたる話題をお話しいただきましたが、その一部ご紹介します!
写真:講師の小宮正安さん 撮影:飯島隆

「メリー・ウィドウ」初演の前時代
ハプスブルク帝国の帝都ウィーン。「メリー・ウィドウ」が1905年に初演される前夜、19世紀後半は都市の改造が行われ、まさにモダンシティとして発展を遂げた時代でした。一方で、古い時代の様式を取り入れた壮麗な建物などの建設が相次いだことから「ハリボテ都市」と揶揄される一面も。さらに大きくなりすぎた帝国内ではさまざまな民族が独立を主張し始め、統治体制にひずみも生じていました。
1873年にはウィーン万博が開催されますが、急速な都市発展の反動で、万博開幕のわずか数日後になんと株価が大暴落。そんな時代のなか翌74年に初演され人気作となったのがJ.シュトラウス2世のオペレッタ「こうもり」。ここで謳われる、“どうしようもないことは忘れよう”という精神は、のちのレハールにも受け継がれ、「メリー・ウィドウ」の中にも見られます。
19世紀末にはマーラーやクリムトといった芸術家が活躍します。危機にたつ時代だったからこそ文化が華開いたのが、“世紀末ウィーン”でした。

作品の中に見る、初演の時代
「メリー・ウィドウ」の舞台はパリのポンテヴェドロ公使館。ポンテヴェドロは東欧の小国モンテネグロをモデルにしており、そこには当時の人ならピンとくる政治的な比喩も含まれていました。そんな東欧の要素、さらにパリという都市、そしてレハールの家業でもあった軍楽隊の音楽が結びついて生まれた“ダンス・オペレッタ”が「メリー・ウィドウ」と言えます。たとえば当時、行進曲というのは舞踏会での入場曲としてのダンス音楽としても演奏されており、それが作品の中でも扱われています。
作品中にみられる女性像についても、時代の空気が反映されています。ヨーロッパで男尊女卑が進んだのは意外にも19世紀。市民社会が発達したことで、男性は外へ、女性は家庭へという構図ができあがっていったのです。こうした男性社会に疑問を持ったのが、オスカー・ワイルドやリヒャルト・シュトラウス、そしてレハールといった19世紀末~20世紀初頭に活躍した男性芸術家たち。この時代には、男性が強い女性に憧れ、女性にやり込められることに魅力を感じる、ということが共感されるようになっていました。

オペレッタの黄昏
19世紀後半にJ.シュトラウスらが黄金時代を、20世紀初頭にレハールらが白銀の時代をつくりあげたウィンナ・オペレッタ。その拠点ウィーンを中心としたハプスブルク帝国も20世紀に入るといよいよ立ち行かなくなり、やがて第一次大戦が勃発して崩壊への道を辿ります。
「メリー・ウィドウ」で音楽的な爛熟を見せたオペレッタも、この作品を最後に黄昏の時代へと進んでいきました。「メリー・ウィドウ」はそんな黄昏を前に、オペレッタが楽しく光り輝いた最後の時代の産物だったのです。

2021.6.24

「メリー・ウィドウ」オリジナルグッズ販売開始

来月の「メリー・ウィドウ」開幕に先駆け、オリジナルグッズの販売を開始いたしました。数に限りがございますので、お早めに、お買い求めください。

2021.6.8

記者会見レポート

いよいよ、7月16日に喜歌劇「メリー・ウィドウ」の幕が開きます! 公演に先駆け、記者会見を開催。佐渡裕芸術監督、演出の広渡勲さん、ハンナ役の並河寿美さんが登壇。また、同じくハンナ役の高野百合絵さんはリモートで登壇され、それぞれに公演への抱負を語ってくださいました!
※掲載の写真はすべて 撮影:飯島隆

並河寿美(ハンナ役)
兵庫県立芸術文化センターには、2005年開館時の「ヘンゼルとグレーテル」から関わらせていただいています。県立西宮高校音楽科出身ですので、西宮は第二の故郷のような場所です。その場所に劇場ができた時には本当に心躍る気持ちで、まさか自分がこの舞台に立っていくことになると思いもせず過ごしておりましたが、マエストロはじめ皆様のサポートのおかげでこうやって出演を重ね、歌い手として成長させていただく機会をたくさんいただいたと思います。
2008年の「メリー・ウィドウ」ではヴァランシエンヌ役でしたが、今回、ハンナの役をさせていただくことになり楽しみにしております。私の中では大人になったような気分です。前回は、学生時代から憧れの歌手だった佐藤しのぶさんがハンナ役で、同じ舞台に立たせていただいたことが大きな経験となり、毎日の稽古が充実したことを覚えています。美しく、煌びやかで、艶やかな佐藤さんの印象が強く残っていて、自分の中でも影響が出てしまうのではないかと心配していましたけれども、あくまで佐藤さんのハンナはリスペクトすべきキャラクターとしつつ、私なりのハンナを演じたいと思っています。
色々な共演者の皆様と共に、芸術文化センターの新しい「メリー・ウィドウ」を皆様にご披露したいと思います。

高野百合絵(ハンナ役)
※リモートで登壇、写真はプレ・レクチャーでの来館時に撮影
15年間創り上げられてきた兵庫のオペラに参加できることを、いまだに夢のように感じています。
同時に西宮は歌手としてのスタートの場所。高校3年生の時にコンクールで優勝して、人生で初めてオーケストラと共演したのが兵庫県立芸術文化センターでした。同年、阪神甲子園球場での選抜高校野球開会式で国歌独唱し、NHKで全国放送されて反響をいただき、歌手としてお仕事をいただくようになりました。大学4年生の時には甲子園ボウルでも国歌独唱をしたご縁のある場所で、大役をいただけて光栄です。
2008年の佐藤しのぶさんがハンナを演じられた公演映像を拝見しました。全てのエンターテインメントがぎゅっと詰まった、オペレッタを超えた豪華なショーのようにも見えて、特に佐藤さんのハンナは本当に美しく、まさにディーヴァという存在感がありました。私はまだまだ足元にも及びませんが、そんな存在感のある、皆様から愛されるハンナ、歌い手になりたいと強く思いました。
5月から音楽稽古が始まり、コーチの森島英子さんに自分では気づかないところを指摘していただいたり、知らない自分を発見していただいたりして、毎回学ぶことが多いです。ダニロ役の黒田祐貴さんとは年齢も近く、お互いに感想を言い合ったりして作品を深め、切磋琢磨しながら役に向き合っています。そんな恵まれた環境で稽古ができて幸せを感じています。
これから始まる立ち稽古で、共演者の皆様、先生方と役を掘り下げていきたいと思っているところは、ハンナがパーティで見せるオフィシャルな顔と、ダニロにだけ見せるプライベートな顔という、二つの顔です。
舞台では遠慮を捨てて(笑)堂々と演じ切りたいと思います。愉快で楽しい作品なので、ハッピーな「メリー・ウィドウ」の世界にお連れできるよう、頑張ります。

広渡 勲(演出)
昨年12月に80歳を迎え、記念すべき年に13年ぶりにまた「メリー・ウィドウ」ができて感謝しております。60年にわたる舞台生活のグランド・フィナーレとなる公演です。私は大学卒業後に東宝演劇部で歌舞伎の仕事に携わり、7年後にNBS(日本舞台芸術振興会)へ移籍、30年以上にわたってオペラ、バレエ、クラシック公演のプロデュースを手掛け、また一方舞台の演出も担当させていただきました。大学時代に歌舞伎研究で高名な郡司正勝教授から教わった、「舞台芸術には3つの要素がある。演者、それを受け取る観客、感動を結ぶ場としての劇場という三要素がきちっと正三角形になったときに最高の効果が得られる」ということを、生涯、念頭に置いてきました。観客がどう受け取って楽しんでいただけるのか、観客あっての舞台芸術だということは、プロデューサー出身の演出家としては一番大事にしてきました。
オペラが王侯貴族に支えられて発展してきたのに対し、オペレッタは産業革命の後、庶民に支えられてきました。オペラを能と例えると、オペレッタは狂言。関西は能、狂言、歌舞伎、文楽など日本の舞台芸術の発祥の地でもあります。お客様も東京とは少し違います。東京はセクションごとにコアなお客様が多いのですが、関西の方はすべて楽しまれ、守備範囲が広く、贅沢。そういう方たちに十分楽しんでもらうにはどういう風に舞台を創っていくべきか、それをこのお仕事を受けたときに最初に考えました。
宝塚歌劇風の演出を取り入れていますが、宝塚と言えば銀橋。歌舞伎でいうと花道です。此処は演者とお客様が出会う場所。それぞれの場面で身近に肌で感じていただくということに重点を置いていきたいと思います。また前回はカーテンコールの後、ここで終演かと思ったら、原曲にはない“スペシャル・グランド・フィナーレ”を入れました。そのようにお客様を興奮のるつぼに入れていくという手法を、今回も考えています。
オペレッタというのは時代の雰囲気、世相を盛り込んでいかなければなりません。その場その場の趣向を最大に凝らして、世相を反映しながら見せ場を作っていきたいと思っております。コロナ、オリンピックなんかも話題に出てくると思います。また、ソーシャルディスタンスを逆手にとるなど、コロナ禍だからこそ出てくる面白いギャグもあるかもしれません。ポジティブに笑いを取りたいと思います。
究極のエンターテインメントを皆様に提供するには、職人芸が必要です。佐渡マエストロはじめ、舞台のスタッフの方、出演者の皆さんの職人芸を最高に発揮して、コロナ禍の鬱陶しい気分を一掃するような舞台にしたいと思います。

佐渡 裕(指揮・芸術監督)
振り返ると15年、一歩一歩、皆様に色々な作品を楽しんでいただけるよう演目に考慮しながら、様々な作品に取り組み、素晴らしい歌手、スタッフとオペラを創ってきました。その中でも2008年の「メリー・ウィドウ」は、今思い出しても誇らしい作品です。世界中で多く上演されている演目の一つですが、ここ兵庫で、世界で唯一の「メリー・ウィドウ」が創れたと自負しています。それは、関西でしか創れないものを創ったということです。
この劇場ができるとき、地域の文化はやはり宝塚歌劇に基があると思っていました。そしてその会場を毎日のように埋め尽くしている人たちにも大編成のオーケストラで創るオペラの世界をぜひ観てほしいという思いがありました。私も光栄なことに宝塚歌劇100周年の式典に呼ばれて指揮をし、「銀橋に初めて男の人が立った」と言われた経験もあります。「メリー・ウィドウ」は宝塚歌劇をリスペクトした上で、そのテイストを取り入れ、OGの方にも出演していただきました。
もう1点は、お笑いの文化です。前回はニエグシュ役を桂ざこばさんにお願いしました。今回は、本当によく引き受けてくださったと思いますが、桂文枝さんに出演していただきます。文枝さんにはジルヴェスター・コンサートに何度か出ていただきました。文枝さんのお囃子までも並河さんと一緒にやりましたが、文枝さんは完璧主義者で、何十分も練習させられた思い出があります(笑)。
一方の組では、ハンナとダニロに芸文センターには最も出場している歌手の一人である並河寿美さん、大山大輔さんという、劇場やお客様の空気を知ってくれている二人が出演します。もう一組の高野百合絵さん、黒田祐貴さんは、二人とも共演は初めてですが、新鮮で素晴らしいキャストに囲まれて上演します。ちなみに2008年にダニロで出演した黒田博さんは、私が参加していた少年合唱団の後輩で小学校5年生のときからの知り合いなのですが、今回のダニロはその黒田博さんのご子息。親子二代にわたって出演してもらうと思うと、確かに私も還暦になったなという気がします。

物語の核になるのは“子どものようで大人な二人の恋”。お客様もドキドキ、イライラし、素直になればいいのにと思わせるところに、この作品の深さ、面白さがあります。先ほど広渡さんからソーシャルディスタンスの話がありましたが、ディスタンスをとりながらお互い好きとは言わないけれど好きになっているのが面白いわけで、そういう意味では今年、この作品にしてよかったのではないかという気がしています。

前回の「メリー・ウィドウ」では、開幕してから観たお客様の反響が大きく、スタッフもホワイエに残席表を出すなど工夫をしてくれて、結果的に満席近くになり、作品のよさとそれを確実に伝えていくスタッフの努力があればやっていけるのだという自信を持ちました。まだセンターとして成功の実績がなかった頃に、皆で協力して「メリー・ウィドウ」という夏のイベントを創ったということこそが一番の大きな成果だったと思います。このように「メリー・ウィドウ」は、これまでも、これからも私にとって一番に誇れる、思い出に残る作品となっています。さらに今年は新しいキャストで新鮮な作品を、そしてコロナ禍の今だからこそ皆が笑って、手拍子し、感動するようなものをたくさん届けるために最善の努力をして、7月の本番を迎えたいと思います。

2021.6.3

ワンコイン・プレ・レクチャー第1回が開催されました!
~舞台の裏を知る演出家が教える オペレッタの愉しみ方!~

500円で気軽に楽しく作品の予習ができるワンコイン・プレ・レクチャー。第1回は、講師に演出家の中村敬一さんをお迎えし、オペレッタの特徴や魅力、作曲家レハールや作品について、“知ればオペレッタがより愉しくなる”レクチャーが行われました。お話の内容を一部ご紹介します!
写真:講師の中村敬一さん

オペレッタとは?
「オペレッタ」は、日本語に訳しようのない言葉ですが、いうなれば「小さなオペラ」、つまり気軽に、かしこまらずに聴けるオペラ。一般的には「喜歌劇」と訳されますが、喜劇ではない作品も含まれます。オペレッタは一般市民の力が強くなっていった19世紀に隆盛を極めました。「オペラ・ブッファ」が全編イタリア語で歌われる“貴族が愉しむ喜劇オペラ”であったのに対して、「オペレッタ」はセリフを交えた音楽劇。市民に向けてオペレッタを数多く上演してきたウィーンのフォルクスオーパーなどでは、母国語で歌われることが基本です。
歌を作曲する際、歌詞に音楽をつけると思われがちですが、「メリー・ウィドウ」も含めオペレッタでは、メロディが先行される場合が多かったようです。素敵なメロディにテキストが乗っかることで、魅力的なオペレッタが作られているということです。また、だからこそ、上演される国の言葉に翻訳されて歌われても、違和感なく受け入れられるのです。

オペレッタと舞踊
「メリー・ウィドウ」には、数々の舞曲が盛り込まれています。中でもワルツは代表的な舞曲。シュトラウス親子がワルツを流行させ始めた当初は”踊るためのワルツ”が主でしたが、次第に”音楽する(聴く)ワルツ”、”オペラの中のワルツ”となっていったのです。 ワルツに限らず「メリー・ウィドウ」には様々な舞曲に美しいメロディが乗せられています。バロックオペラなどではもともと舞曲が多用されていました。そういう意味では、音楽的には元来のオペラに近いといえます。

レハールの数奇な運命
レハールは現在のハンガリー・コマーロム、当時は中央ヨーロッパを支配した広大なオーストリア=ハンガリー帝国の領地に生まれました。「メリー・ウィドウ」の中にもハンガリーの文化の影響が色濃く表れているといいます。

レハールはウィーンを拠点に活躍していました。そんな中、次第にナチス・ドイツの影が忍び寄ります。妻ソフィーがユダヤ人だったレハールは、一説ではやむなくナチスに協力したと言われています。実は、ヒトラーの大のお気に入りだったという「メリー・ウィドウ」。オペレッタは通例、オーケストラのフルスコアというものが作られないものなのですが、レハールはヒトラーに献上するために、フルスコアを書いたといわれています。


レクチャーの随所では、本公演でハンナ役を務める高野百合絵さんが作品中から三曲、「ハンナの登場のシーン」、「ヴィリアの歌」、「メリー・ウィドウ・ワルツ」を披露(ピアニストは掛川歩美さん)。お二人のトークでは、高野さんが今回の役に決まった経緯や、稽古の進捗など、和やかにお話が進みました。
写真はすべて 撮影:飯島隆

2021.6.2

5/15(土)、16(日)『喜歌劇「メリー・ウィドウ」ハイライトコンサート~ええとこどり!』県内ツアー公演振替公演日決定のお知らせ

公演延期を発表しておりました、『喜歌劇「メリー・ウィドウ」ハイライトコンサート~ええとこどり!』県内ツアー公演につきまして、振替公演日が決定いたしましたのでお知らせいたします。
詳細につきましては下記主催者へご確認ください。

【小野振替公演】
2021年10月15日(金) 開演 6:30PM(開場 6:00PM)
会場:小野市うるおい交流館エクラホール
主催:小野市、特定非営利活動法人 北播磨市民活動支援センター
詳細は こちら

【お問合せ】
小野市うるおい交流館エクラ 
〒675-1366 兵庫県小野市中島町72番地
0794-62-5080(9:00AM~10:00PM 第4火曜休 ※祝日の場合翌日)

【丹波篠山振替公演】
2021年10月24日(日) 開演 3:00PM(開場 2:00PM)
会場:丹波篠山市立田園交響ホール
主催:丹波篠山市、丹波篠山市教育委員会
詳細は こちら

【お問合せ】
丹波篠山市立田園交響ホール
〒669-2332 兵庫県丹波篠山市北新町41
079-552-3600(8:30AM~5:15PM 月・火曜休 ※祝日の場合翌日)

2021.4.23

『メリー・ウィドウ』英語サイトを公開しました!English page is now available!

『メリー・ウィドウ』の英語サイトを公開しました。
English page of "The Merry Widow" is now available!
Click here to open!

2021.4.16

ハイライトコンサート~“ええとこどり”初日が開催されました!

喜歌劇「メリー・ウィドウ」の“ええとこ”をギュッと凝縮してお届けするハイライトコンサート。3日間満員御礼!の西宮公演が4月15日に開幕しました。その様子をお伝えします!

写真:左から迎肇聡さん(ダニロ・ダニロヴィッチ伯爵)、北野智子さん(ハンナ・グラヴァリ)、橋本恵史さん(ミルコ・ツェータ男爵/構成・ステージング)、端山梨奈さん(ヴァランシエンヌ)、中川正崇さん(カミーユ・ド・ロシヨン)。ピアノ・お話は伊原敏行さん。

「メリー・ウィドウ」の“ええとこ”は何と言っても、美しいメロディに溢れた歌の数々。
最初は意地を張り歩み寄れないでいたハンナとダニロがついにお互いの心を開く甘い二重唱「唇は黙しても」や、ハンナが故郷の歌として歌うアリア「ヴィリアの歌」、そして、道ならぬ恋に陥落する?!スリリングなヴァランシエンヌとカミーユの二重唱「さぁ、東屋へ行こう」など珠玉の楽曲が次々と登場。コミカルなお芝居も交えつつ、出演者全員での「女・女・女のマーチ」で舞台はクライマックスへ!
曲の合間には伊原敏行さんの分かり易い解説、そしてお楽しみ“ええとこどりクイズ”の時間もあり、会場は大盛り上がり。あっという間の1時間半になりました!

今後ハイライトコンサートは、稲美、小野、丹波篠山の3か所で県内ツアーが開催されます【4/24洲本公演は中止となりました(4/22更新)、小野・丹波篠山公演は延期となりました(5/8更新)】。

舞台上では歌手同士の距離を保ち、距離が近づく場面では飛沫対策としてアクリル板を使用した演出を取り入れるほか、リハーサル時にはマスク着用で歌唱するなど、感染対策も徹底して開催いたしました。

※撮影用に一時的にマスクを外しております。

2021.3.13

“スターはここから生まれる!” 注目のキャスト紹介!!


★記事はこちらから(PDF)

これまで国内外の様々な歌手が出演してきた芸術監督プロデュースオペラ。すでに世界的に活躍するスターも登場していますが、ここでの出演を機にさらに飛躍していった歌手も数多くいます。
今年の「メリー・ウィドウ」、ハンナとダニロを務める二組のカップルにご注目!今後が期待される新たな才能と、今や日本のオペラ界を牽引するお馴染みの歌手という2組で、それぞれに違った魅力を発見できるはず!
初日は高野百合絵と黒田祐貴という新星。いずれも佐渡芸術監督が「声の良さはもちろん、華があり、将来性、スター性を強く感じる」と太鼓判を押している、いち早く聴きたい才能です。
2日目の組は、もはやプロデュースオペラの“顔”、安定感抜群の並河寿美と大山大輔。佐渡芸術監督も厚い信頼を寄せています。
どちらを観ても、どちらも観ても、お楽しみいただけること間違いなしです!!

2021.3.4

【関連企画情報】ハイライトコンサート&ワンコイン・プレ・レクチャーも同時発売!

「メリー・ウィドウ」の曲や名場面をぎゅっと凝縮した「ハイライトコンサート」、そして楽しく詳しく作品予習ができる「ワンコイン・プレ・レクチャー」を今年も開催いたします。「メリー・ウィドウ」を100倍楽しむ、おトクで盛りだくさんのプレイベントにぜひお越しください!
いずれも、
会場:兵庫県立芸術文化センター 阪急 中ホール
料金:500円(全席指定・税込)
発売:3/12(金)です。
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チラシを見る

「メリー・ウィドウ」
ハイライトコンサート~ええとこどり!

4/15(木)3:00PM・16(金)3:00PM・17(土)11:00AM
[日本語上演/約1時間40分・休憩あり]
★インターネット予約はこちらから

毎年大好評!
「メリー・ウィドウ」の見どころ、聴きどころが詰まったハイライトコンサート。関西で活躍するオペラ歌手が歌い演じ、伊原さんによる漫談(!?)のようなお話が会場を和ませます。華の都パリを舞台にした、大人の恋の駆け引きに甘いワルツのメロディー。きっとこれを観ればあなたも虜になること間違いなし!

出演:北野智子、端山梨奈(ソプラノ)、中川正崇(テノール)、迎 肇聡(バリトン)、
伊原敏行(ピアノ、お話)
構成・ステージング:橋本恵史

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【ええとこどり県内ツアー♪】
本公演は、県内4会場でツアー公演も行います。詳しくは各会場へお問い合わせください。
※芸術文化センターでは県内ツアーのチケットお取り扱いはございません。
◆稲美公演 4/18(日) 3:00PM
稲美町立文化会館コスモホール  TEL:079-492-7700
◆【公演中止(4/22更新)】洲本公演  4/24(土) 3:00PM
洲本市文化体育館 文化ホール しばえもん座  TEL:0799-25-3321

◆【公演延期※2021年10月15日(金)(6/2更新)】小野公演  5/15(土) 3:00PM
小野市うるおい交流館 エクラホール  TEL:0794-62-5080

◆【公演延期※2021年10月24日(日)(6/2更新)】丹波篠山公演  5/16(日) 3:00PM
丹波篠山市立田園交響ホール  TEL:079-552-3600


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【ワンコイン・プレ・レクチャー第1回】
舞台の裏を知る演出家が教える「オペレッタの愉しみ方!」

5/26(水) 11:30AM / 2:30PM [約1時間30分・休憩なし]
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舞台の裏側を知る演出家だからこその視点で、オペレッタの愉しみ方を解説!一足お先に「メリー・ウィドウ」の名曲も披露!
講師:中村敬一(演出家)
ゲスト:高野百合絵(本公演 ハンナ役)、掛川歩美(ピアノ)

【ワンコイン・プレ・レクチャー第2回】
「メリー・ウィドウ」とウィーンの世紀末

6/24(木) 11:30AM / 2:30PM [約1時間30分・休憩なし]
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作品が書かれ、初演されたウィーン。数百年にわたるハプスブルク家の支配が終わりを迎える中、様々な「世紀末文化」が最後の光芒(こうぼう)を見せていた伝統の帝都に迫ります。
講師:小宮正安(ヨーロッパ文化史・ドイツ文学研究家)

2021.2.18

『メリー・ウィドウ』上演に寄せて、佐渡裕芸術監督からコメントが届きました!



【佐渡裕芸術監督コメント】

『メリー・ウィドウ』は15年で“もっとも誇りに思える作品”

開館時からプロデュースオペラの上演計画を行い、多様な作品をプログラミングしていく中で、日本語で楽しめ、親しみの持てる作品をお届けしたいという思いがあり、2008年に『メリー・ウィドウ』を上演することにしました。
この作品では、馴染みやすいメロディとともに、見事なオーケストレーションによる充実したサウンドを堪能でき、バレエや豪華なセットも楽しめます。同時に、物語としても単に楽しいだけではなく、観る者の心深くに響き、胸をときめかせるものがあります。それは世界中で上演されている所以ですが、さらに兵庫ではここでしか味わえないものをつくりたい、という思いが強くありました。
そこで、阪神間の大先輩である宝塚歌劇のショーの要素や、関西ではとても重要なお笑いの文化をとりいれた結果、上演は大成功。いつ来ても兵庫の舞台には豪華な感動、喜びがあるということを知っていただき、この『メリー・ウィドウ』をきっかけにプロデュースオペラのファンになってくださった方も多かったはずです。私自身この15年を振り返って、最も誇りに思える作品だったと自負していますし、お客様も時を経て再び上演することを喜んでくださるのではないかと思い、今回、取り上げることにしたのです。


素晴らしいチームで挑む2021年

ハンナ&ダニロの一組目は、高野百合絵さん、黒田祐貴さんという若い二人。オーディションで初めてお会いしたのですが、将来性、スター性を非常に感じ、二人を皆様に紹介できることを楽しみにしています。
もう一組はお馴染み、オペラだけでなくコンサートも含めると最多出演ではないかというほど兵庫には欠かせない並河寿美さん、そして様々な役で登場し、すごく頼りになるキャストの一人、大山大輔さん。安定感はもちろん、兵庫の劇場、夏のプロデュースオペラを知り尽くしているので、会場を心地よく盛り上げてくれるでしょう。
ほかの役も素晴らしいチームで固めることができました。また、広渡さんからの推薦で出演してくださることになった元宝塚歌劇トップスターの香寿たつきさんとの共演も楽しみですし、舞台を引っ張って回していく重要な役を桂文枝さんが引き受けてくださいました。文枝さんとはこれまでにジルヴェスター・コンサートで何度もご一緒しています。文枝さんの視点でまた作品が生まれ変わるのではないかと期待しています。
コロナ禍で制約のある状況ではありますが、こういう時だからこそ、来ていただく方にとことん楽しんでいただきたいと思っています。スタッフ、キャスト一丸となって徹底した対策を行い、安心してお客様に来ていただけることを約束して、“心のビタミン”になる楽しい『メリー・ウィドウ』をお届けします!

2021.2.17

喜歌劇『メリー・ウィドウ』特設ウェブサイト公開!

チケット情報、イベント情報など、本公演に関するさまざまな情報をこちらでお伝えしていきます!お楽しみに!