2015.05.12
ヴェルディってどんな人? ①
“歌劇王”とも称されるジュゼッペ・ヴェルディ。ここで、彼の生い立ちから巨匠へ至る道を概説していきたいと思います。
ヴェルディは、1813年10月10日に、北イタリアのレ・ロンコーレという小さな村で生まれました。両親は食料品などを扱う小さな店を経営していましたが、生活は裕福ではなかったと伝えられています。
幼少のころから、教会のパイプオルガンなどに興味を示し、そこのオルガニストに音楽の手ほどきを受けるうち、師をも超える弾き手になっていったといいます。息子の音楽的才能を知った父は、およそ4キロ離れたブッセートの学校へ通わせるべく、ヴェルディを下宿にだします。もともと父の店と取引のあった音楽好きの商人バレッツィの援助のもと、ヴェルディは本格的な音楽教育をうけることができました。
1832年、18歳の時に奨学金を得て、当時の音楽の中心地であったミラノへ留学します。音楽院の試験も受けますが、不合格。やむなく、スカラ座(ミラノ)のチェンバロ奏者でもあった音楽教師ラヴィーニャに約2年間師事して、腕を磨きました。
しかしバレッツィの要請もあり、音楽都市ミラノに未練を残しながらもいったんブッセートに戻ります。36年にはそこで音楽教師の職を得て、かねてより親しくなっていたバレッツィの長女マルゲリータと結婚しました。