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2015.05.13

ワンコイン・プレ・レクチャーが開催されました!

オペラを様々な切り口から掘り下げ、毎年大好評をいただいているワンコイン・プレ・レクチャー。5月13日、岸純信さんを講師に、「『椿姫』~花の都パリとヴェルディの“深意”」と題したレクチャーが開催されました。
レクチャーでは、まず史実からオペラ上演までの経緯を解説。現在、私たちが観賞する『椿姫』は、そもそもはアレクサンドル・デュマ=フィスの実際の恋愛譚を下敷きに小説が書かれ、その後デュマ=フィス自身により戯曲(芝居)化され、ヴェルディによって歌劇化、さらにそれが改訂されて現在の『椿姫(オペラの原題はLa Traviata=道を踏み外した女)』ができた、という流れをお話しされました。
そして、史実、小説、芝居、オペラと、それぞれの特徴、相違点や注目すべき点を、独自の視点を交えて解説。例えば、デュマ=フィスの出生と物語の関連、小説からオペラに至るまでのタイトルや登場人物の名前の変更についてや、ヒロインの臨終を看取る場面に登場する人物の違いなどを説明されました。
最後には、ヴェルディ自身が語ったとおり《現代の題材》であるという点を強調され、「観る人の身近な体験に直結するエピソードが、このオペラの中にあるはず。それが終演後の感動をより強くする」と、締めくくられました。


講師の岸純信さん。ユーモアたっぷりに、分かりやすく作品について解説されました。
また、ヴェルディの音楽の特徴を、ご自身のピアノ演奏も交えて解説。 第2幕のジプシー女に扮した女性客たちの合唱を例に、「ヴェルディは、子供っぽい単純な音形をあえて使うことで、 『裏社交界』の安っぽさを表現した」ことなどをお話しされました。

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