19世紀のパリ。美貌の高級娼婦・ヴィオレッタは、結核を患い、その死の予感から逃れるため享楽的な生活を送っていた。しかし、青年アルフレードの真摯な求愛に心を動かされ、華やかな生活を捨てパリの郊外で共に暮らし始める。
ところが、2人の関係を認めないアルフレードの父親ジェルモンが現れ、息子と別れるよう迫る。愛する人のため、苦悩しつつも自ら身を引くヴィオレッタ。一方、そうとは知らないアルフレードは、捨てられたと誤解し、ヴィオレッタを糾弾する。何も語らぬまま、死の床についたヴィオレッタ。
ジェルモンの手紙により真実を知ったアルフレードが駆けつけるが―。
ジュゼッペ・ヴェルディ
(1813-1901)
イタリア・オペラ最大の巨匠。「リゴレット」(1851)「アイーダ」(1871)「ファルスタッフ」(1893)など、現在もその作品の多くが世界の歌劇場のメインレパートリーとなっている。