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2026.02.14
歌劇「カルメン」記者会見レポート!
今夏、芸術文化センターが贈るプロデュースオペラは、古今のオペラの中で最も上演回数の多い作品のひとつ、世界中で人気作の筆頭にあげられる傑作「カルメン」! 1月中旬に行われた記者会見において、佐渡裕芸術監督、カルメン役の高野百合絵さん、ドン・ ホセ役のマリオ・ロハスさんが登壇し、上演への意気込みを語りました!

佐渡 裕(芸術監督・指揮)
芸術文化センター20年のあゆみ、そしてこれから
今年21年目を迎えるにあたっては、20年間やってきたことをルーティンにしていくのではなく、新しいものにも挑戦していかなければなりません。プロデュースオペラとして「カルメン」を取り上げるのは2度目になりますが、前回の2009年と比べ、舞台が非常に斬新。演出家のロレンツォ・マリアーニさんとも色々と話をして、世界中で多く見られる「カルメン」の、どれとも違う舞台になるだろうと確信しています。稽古が始まっていませんので、どういう舞台になっていくのか、どういうプロダクションになっていくのかというのは、正直まだわかりません。新しい演出家とやるということは、そういう緊張感があります。彼とはもう2度会いましたが、「非常にホットな舞台にしたい」と言っていました。僕もとても期待しています。

チーム戦で挑む、世界中で愛される傑作「カルメン」
「カルメン」はおそらく世界で最も上演回数の多い作品ではないかと思います。皆様も、楽曲をよくご存じでしょう。たとえば“前奏曲”は、コマーシャルなどでもよく使われますし、“ハバネラ”のメロディも、きっとどこかで耳にされているでしょう。まるでミュージカルみたいに、口ずさめるようなナンバーが目白押しに出てくるわけですね。「カルメン」が世界中で愛されている理由のひとつは、そこにあると思います。
主人公カルメンは、人々を魅了する自由奔放な女性。高野百合絵さんが魔性の女かどうかはわかりませんが(笑)、お客様に、ドン・ホセの気持ちになってもらうというか、「この人のためなら人生を捨ててもいい」と思えるようなカルメンをやってくれるのではないかと非常に楽しみにしています。
また、今日来てくれたマリオ・ロハスさんは、プロデュースオペラ2024「蝶々夫人」で共演しました。本日は、記者会見の冒頭で彼の歌唱を聴いていただきましたが、非常に伸びやかで素晴らしい声です。それに加えて本当に人柄がいいんですよ! 彼がいるだけで稽古場が明るくなります。オペラはチーム戦ですから、そうしたムードメーカーがいてくれるということは、僕としてもすごく心強く思っています。
合唱については、ひょうごプロデュースオペラ合唱団に加え、一般公募も予定しています。例えば最後の闘牛士が登場してくるところなどは、大勢で盛り上がれたらと思っています。この劇場の、一年で一番大きな舞台に、たくさんの方が参加できるようにしたいと思っています。
地域の人たちとともにあり続ける “祭り”としてのオペラ
PACは若いオーケストラですから、ほとんどのメンバーが「カルメン」を初めて演奏することになります。実際の劇場で、オーケストラの稽古ができるというのは、芸術文化センターの大きな強みであり、それが夏のプロデュースオペラのクオリティをしっかり保っていると思います。メンバーは、非常にフレッシュに、この作品に向き合ってくれるのではないかと思っています。
プレイベントなどもいっぱいありますし、前夜祭にもぜひご参加いただきたいです。我々は、オペラがこの街にとって“祭り”になるように、という思いを持って取り組み、芸術文化センターは、地域の人たちと一緒に作っているんだよ、ということを常に意識しています。やはり劇場は、“心のビタミン”を届ける場所――良い演奏をするだけではなくて、もっと社会的にも意味のある存在でありたいです。
高野百合絵(ソプラノ/カルメン役)
私の運命を変えた作品――お客様の心に残る「カルメン」を
「カルメン」という作品は、私にとって思い入れの深い作品です。実は私は、中学2年生の頃まではスポーツ少女だったのですが、ひょんなことから歌に出会い、オペラとはなんだろうと思って、順番に色々な作品を観ていた中で出会ったのが「カルメン」でした。情熱的な音楽、心踊るリズムに、鳥肌が立ちました。“ハバネラ”でカルメンが登場してき

今回は新制作ですので、自分の中にある「カルメンはこういう人」というのを一度手放して、稽古場の空気感や、共演者のみなさんとの間に生まれるものを大事にして、プロデュースオペラでしか生まれないカルメンができればと思っています。そして、私が14歳の時、この作品に心を動かされたように、お越しいただくお客様の心に残る、強いメッセージ性を持ったカルメンを演じられたらと思っています。
マリオ・ロハス(テノール/ドン・ホセ役)
スペインにルーツを持つメキシコ人として
極限まで突き詰めて取り組みたいドン・ホセ役
私は、芸術文化センターとほぼ同じ、2006年に歌手になろうと自分の道を決めました。強い思いによって芸術文化センターが出来たのと同じ時期に、歌手になることこそが私の人生だと心を決めたのです。実は私は、小さい頃、闘牛士になりたかったのです。その夢が叶うことはありませんでしたが、闘牛士の友達はいっぱい居ます。今回は、そんな闘牛士が、私の演じるドン・ホセのライバルになります。闘牛士は、死と向き合って生きています。死は避けがたいものですが、私たちは一瞬一瞬を大切に人生を生きていますよね。今回の作品に向き合うにあたっても、一瞬一瞬を大切に、いい仕事をしたいなと思っています。
ドン・ホセというのは、メキシコ人の私にとっても、非常に

「カルメン」は、とても激しい物語です。「人間がどこまで行きつくことができるか」ということを表現しているオペラだと思います。私も、自分を見つめながらも、どこまで表現することができるか、極限まで頑張りたいと思っています。
