リッカルド・デッラ・シュッカ(テノール)
Rodolfo: Riccardo DELLA SCIUCCA (tenor)
アトリ(イタリア)出身。アトリ大聖堂の附属音楽学校で学んだ後、研鑽を積む。音楽だけでなくミラノ・カトリック・サクロクオーレ大学では哲学を修めた。ソリストとして活動を始め多数のコンサートで歌う。2017年ミラノでのアドリアーナ・マリポワンテ国際オペラ・コンペティションで優勝、その他の国際コンクールでも賞やスカラシップを多数獲得。近年はミラノ・スカラ座アカデミーで学び、2018年アカデミー公演のケルビーニ「アリ・ババ」ナディールでオペラデビュー。スカラ座の子供向けプロジェクト「愛の妙薬」ネモリーノに出演、スカラ座での「リゴレット」マントヴァ公が予定されている。初来日。
エヴァ・トラーチュ(ソプラノ)
Musetta: Ewa TRACZ soprano
ポーランド出身。2018年にミラノ・スカラ座アカデミーを修了、在籍中は「後宮からの誘拐」コンスタンツェ、「ヘンゼルとグレーテル」ゲルトルート、「ナブッコ」アンナで出演。最近及び今後の出演は、ポーランド国立歌劇場「カルメン」ミカエラ、同歌劇場及びキエフ歌劇場、リヴィウ歌劇場でのパデレフスキ作曲「マンル」ウラーナ、カリアリ歌劇場でのゲルトルート、ワルシャワ室内歌劇場の日本ツアー「フィガロの結婚」伯爵夫人等。コンサートではポーランド国立放送交響楽団のホール開場記念公演でのルトスワフスキ「シレジアン・トリプティック」や、スカラ座でのメンデルスゾーン「夏の夜の夢」等がある。
グスターボ・カスティーリョ(バリトン)
Marcello: Gustavo CASTILLO (baritone)
ベネズエラのバルキシメト出身。音楽教育プログラム“エル・システマ”で学ぶ。2016年よりスカラ座アカデミーに在籍し「ヘンゼルとグレーテル」ペーター、子どものための「セビリャの理髪師」フィガロで出演。近年及び今後の出演は、トスカーナ歌劇場のツアー「蝶々夫人」シャープレス及び「セビリャの理髪師」フィガロ、ウェクスフォード・フェスティヴァル・オペラ「イル・ブラーヴォ」フォスカーリ、ボストン交響楽団「カンタータ・クリオージャ」、カリアリ歌劇場「ヘンゼルとグレーテル」ペーター、オビエド歌劇場「ランメルモールのルチア」アルトゥーロがある。コンサートでもソリストを多数務める。初来日。
パオロ・イングラショッタ(バリトン)
Schaunard: Paolo INGRASCIOTTA (baritone)
2013年ペーザロのロッシーニ・フェスティヴァルのアカデミーに参加し、「ランスへの旅」トロンボノクでデビュー。2016/17及び17/18シーズンにスカラ座アカデミーに所属し、スカラ座に「チェネレントラ」ドン・マニフィコ、「ドン・カルロ」、「ヘンゼルとグレーテル」ペーター、「セビリャの理髪師」フィガロ及びドン・バルトロで出演する。アカデミーの一員として、カルロ・フェリーチェ劇場「コジ・ファン・トゥッテ」グリエルモで出演。2017/18シーズンはヴィチェンツァのオリンピコ劇場に「結婚手形」ズルックで出演。2018-19シーズンはミラノ・スカラ座にてケルビーニの「アリ・ババ」題名役デビューを果たした。初来日。
エウゲニオ・ディ・リエート(バス)
Colline: Eugenio DI LIETO (bass)
テッラチーナ(イタリア)出身、ペルージャの音楽院を優秀な成績で卒業。ローマのアルジェンティーナ劇場、トスカーナ及びノヴァーラのコッチャ劇場、フィレンツェのヴェルディ劇場等で出演を重ね、スポレート歌劇場での「アルチーナ」メリッソやテネリフェのオペラ・スタジオで「ドン・パスクァーレ」題名役に抜擢されるなど躍進。近年はスカラ座アカデミーに所属し、「セビリャの理髪師」バジリオやケルビーニ「アリ・ババ」で出演。最近の出演にはスカラ座でのゲルギエフ指揮によるムソルグスキー「ホヴァーンシチナ」、「リゴレット」スパラフチーレ、テネリフェでの「仮面舞踏会」サムがある。
ロッコ・カヴァッルッツィ(バス)
Benoit / Alcindoro: Rocco CAVALLUZZI (bass)
カンポバッソ(イタリア)出身。スカラ座アカデミーに所属時に「チェネレントラ」、「セビリャの理髪師」、チョン・ミョン・フン指揮「ドン・カルロ」等多数出演。さらにトリノ王立歌劇場、バーリ歌劇場やインスブルックの古楽フェスティヴァルやザルツブルク・モーツァルテウム、ヴァッレ・ディートリア音楽祭でのファビオ・ルイージ指揮「蛇女」等にも出演。2019/20シーズンもソチャーレ歌劇場、ブレーシャ歌劇場、クレモナのポンキエッリ劇場等イタリア各地で活躍し、ヴェネツィアのフェニーチェ劇場に「ピノキオ」で、ベルガモのドニゼッティ・フェスティヴァル「ルクレツィア・ボルジア」で出演予定。
砂川涼子(ソプラノ)
Mimì: Ryoko SUNAKAWA (soprano)
武蔵野音楽大学卒業、同大学大学院修了。第10回(財)江副育英会オペラ奨学生として2001〜04年渡伊。五島記念文化財団奨学生として2005年より1年間再渡伊。第34回日伊声楽コンコルソ優勝。第69回日本音楽コンクール第1位。第12回リッカルド・ザンドナイ国際声楽コンクールでザンドナイ賞受賞。新国立劇場小劇場オペラ「オルフェオとエウリディーチェ」エウリディーチェでデビュー。その後「ドン・ジョヴァンニ」ゼルリーナ等がある。藤原歌劇団には「ランスへの旅」コリンナ、「ラ・ボエーム」ミミ、「道化師」ネッダ、「ラ・トラヴィアータ」ヴィオレッタ等で出演。オペラ夏の祭典2019-20 Japan↔Tokyo↔World「トゥーランドット」リューで高い評価を得た。第16回五島記念文化賞オペラ新人賞受賞。藤原歌劇団団員。
ソフィア・ムケドリシュヴィリ(ソプラノ)
Musetta: Sofia MCHEDLISHVILI (soprano)
ジョージア出身。2013年~15年にスカラ座アカデミーに在籍し、ロッシーニ「チェネレントラ」クロリンダでスカラ座にデビュー。これまでにレンヌ歌劇場「偽の女庭師」サンドリーナ、スカラ座「カルメン」メルセデス、ペーザロのロッシーニ・フェスティヴァル「リッチャルドとゾライデ」ファティマ及び「ランスへの旅」フォルヴィル伯爵夫人、テアトロ・フィラルモニコ及びゲルトナープラッツ州立歌劇場「魔笛」夜の女王、トビリシ歌劇場「愛の妙薬」アディーナ等を歌う。2018/19シーズンはサン・カルルシュ歌劇場に「泥棒かささぎ」ニネッタでデビューしたほか、リサイタルでロンドンのウィグモア・ホールにデビューした。初来日。
髙田智宏(バリトン)
Marcello: Tomohiro TAKADA (baritone)
国立音楽大学音楽学部声楽科卒業、国立音楽大学大学院音楽研究科声楽専攻(ドイツ歌曲)を首席で修了。2005年第4回静岡国際オペラコンクール「三浦環特別賞」を受賞。また小澤征爾音楽塾オペラ・プロジェクトIV~VIにも参加。2007年よりキール歌劇場専属歌手として、13年間多数の主役を務め、2020年よりカールスルーエのバーデン州立歌劇場の専属歌手となる。主に海外を拠点に活躍中。近年国内でも佐渡裕プロデュースオペラに主役で多数参加。また新国立劇場では2019年に世界初演された、新作オペラ《紫苑物語》宗頼役に続き、2021年の《ドン・カルロ》ロドリーゴ役でも圧巻の歌唱で聴衆を魅了し、絶賛を博した。2017年12月にはシュレースヴィヒ=ホルシュタイン州キール市より宮廷歌手の称号を授与されている。現在、ドイツ在住。
町 英和(バリトン)
Schaunard: Hidekazu MACHI (baritone)
国立音楽大学卒業、同大学院首席修了。新国立劇場オペラ研修所修了。ボローニャ、ミュンヘンに留学。佐渡裕芸術監督プロデュースオペラでは2006年「蝶々夫人」、12年「トスカ」、13年「セビリャの理髪師」、14年「コジ・ファン・トゥッテ」、15年「椿姫」、17年「フィガロの結婚」、18年「魔弾の射手」に出演。また2016年NHK交響楽団デュトワ指揮「カルメン」ダンカイロにて高い評価を得た。その他新国立劇場をはじめサイトウ・キネン・フェスティヴァル、セイジ・オザワ松本フェスティヴァル、小澤征爾音楽塾などで活躍している。
平野 和(バス・バリトン)
Colline: Yasushi HIRANO (bass-baritone)
日本大学芸術学部ならびにウィーン国立音楽大学修士課程を首席で修了。末芳枝、R.ハンスマン、R.ホルに師事。2008年よりウィーン・フォルクスオーパーと専属歌手として契約。
2017/2018シーズンにはブレゲンツ音楽祭「カルメン」(スニガ)、ウィーン楽友協会「ドイツ・レクイエム」等に出演。日本国内では2018年6月ロシア年&ロシア文化フェスティバルのオープニング公演プレトニョフ指揮ロシア・ナショナル管弦楽団「イオランタ」(ルネ王)出演。2019年1月にはシュトラウス・フェスティヴァル・オーケストラのソリストとして兵庫県立芸術文化センターにも来演し、好評を博した。
佐渡 裕(指揮、芸術監督)
Yutaka SADO (conductor, artistic director)
京都市立芸術大学卒業。故レナード・バーンスタイン、小澤征爾らに師事。1989年ブザンソン指揮者コンクール優勝。1995年第1回レナード・バーンスタイン・エルサレム国際指揮者コンクール優勝。
これまでパリ管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ケルンWDR交響楽団、バイエルン国立歌劇場管弦楽団、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団、北ドイツ放送交響楽団(現・NDRエルプフィルハーモニー管弦楽団)等、欧州の一流オーケストラに多数客演を重ねている。2015年より、オーストリアを代表し110年以上の歴史を持つトーンキュンストラー管弦楽団音楽監督に就任し、欧州の拠点をウィーンに置いて活動している。オランジュ音楽祭「蝶々夫人」(演奏:スイス・ロマンド管弦楽団)、トリノ王立歌劇場「ピーター・グライムズ」、「カルメン」、「フィガロの結婚」など海外のオペラ公演の実績も多数。
国内では兵庫県立芸術文化センター芸術監督、シエナ・ウインド・オーケストラの首席指揮者を務める。CDリリースは多数あり、最新盤はトーンキュンストラー管弦楽団を指揮した17枚目のCD「ブラームス:交響曲第2番/ハイドンの主題による変奏曲」を2021年8月にリリース。著書に「僕はいかにして指揮者になったのか」(新潮文庫)、「棒を振る人生~指揮者は時間を彫刻する~」(PHP文庫/新書)など。
2022年4月より新日本フィルハーモニー交響楽団ミュージック・アドヴァイザー、23年4月より同楽団音楽監督に就任が決定している。
オフィシャルファンサイト:http://yutaka-sado.meetsfan.jp
ダンテ・フェレッティ
(演出、装置・衣裳デザイン)
Dante FERRETTI (stage director, set and costume designer)
1943年マルチェラータ(イタリア)生まれ。ピエル・パオロ・パゾリーニ、フェデリコ・フェリーニ、テリー・ギリアム、フランコ・ゼフィレッリ、アンソニー・ミンゲラ、マーティン・スコセッシ、ティム・バートン、ブライアン・デ・パルマら、米国、イタリア両国の偉大な映画監督作品で美術デザインを手掛ける。ゼフィレッリの薫陶を受け、彼のもと5本の映画に参加。パゾリーニ作品にも5本参加した。後にはスコセッシと密に仕事をし、彼の最新作8本のうち7本でデザインを手掛けた。2008年にはデヴィッド・クローネンバーグ演出、ハワード・ショア音楽による「ザ・フライ」(パリ・シャトレ座)の装置デザインを務めた。
米国アカデミー賞美術賞を「アビエイター」「スウィニー・トッド:フリート街の悪魔の理髪師」「ヒューゴの不思議な発明」で受賞したほか10作品でノミネート。また、「クンドゥン」では衣裳デザイン賞にノミネートされた。そのほか英国アカデミー賞を4度、伊ダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞を5度、伊ナストロ・ダルジェント賞を13度、ほか多数受賞。ローマ近郊のテーマパーク“チネチッタ・ワールド”の美術デザイナーの一人に選ばれた。2015年ミラノ万博では群像の製作を委託された。
[演出補] | マリーナ・ビアンキ | Marina BIANCHI, associate stage director |
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[合唱指揮] | シルヴィア・ロッシ | Silvia ROSSI, chorusmaster |
[装置] | フランチェスカ・ロ・スキアーヴォ | Francesca LO SCHIAVO, set designer |
[照明] | マルコ・フィリベック | Marco FILIBECK, lighting designer |
[衣裳補] | 小栗菜代子 | Nayoko OGURI, associate costume designer |
[装置助手] | マッシモ・ラッジ | Massimo RAZZI, associate set designer |
[舞台監督] | 幸泉浩司 | Hiroshi KOIZUMI, stage manager |
[プロデューサー] | 小栗哲家 | Tetsuya OGURI, producer |