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2024.12.04 ニュース
芸術文化センター 開館20周年 記者会見レポート
2024年11月25日、兵庫県立芸術文化センターで開館20周年企画記者会見を行いました。佐渡裕芸術監督と永富志穂子エグゼクティブ・プロデューサーが出席し、20周年イヤーの多彩なラインナップを発表。佐渡芸術監督はこの20年を振り返るとともに未来への抱負を語りました。
皆様により愛される劇場に
開館から20年。大きな節目を迎えたように感じます。開館時はゼロからのスタートで、阪神・淡路大震災で被災された方々の心の復興のために、このセンターの舞台芸術を通して心の豊かな街にしてほしいと、当時の貝原知事に託され、武者震いしたことを覚えています。
芸文センターができたことで、それまで劇場に来る習慣がなかったお客様にも日々楽しんでいただいていることを非常に嬉しく思います。様々な公演に年間約50万人ものお客様がご来場くださっていますが、これは全国的にも稀有なことです。またオペラの前夜祭などを地域の方々と盛り上げることは、海外のどのオペラハウスにもない文化で、この劇場の大きな宝物です。そしてPACオーケストラやスーパーキッズ・オーケストラ(SKO)の卒団メンバーが世界中のオーケストラのメンバーとして多数活躍していることも喜ばしい限りです。
この20年の間にはコロナ禍で辛い期間もありましたが、温かい拍手とともに見守り続けてくださる「世界一のお客様」に支えていただき本当にありがたく思っています。
また東北や能登などの被災地への支援も続けていきたいです。SKOは被災地で演奏活動を行っています。能登半島地震後に実施した舞台芸術活動支援募金は来年1月17日に能登へお渡しします。
これからも新たなことにチャレンジしていき、より一層、舞台芸術の面白さを伝えていきたいです。また、こちらに足を運んだことのない方にもセンターを街の誇りだと思ってもらえるように、そして次の世代とつながるように、力を注ぎ続けなければならないと思います。まだまだ種をまき続けて、これからもっと大きな花を咲かせたいですね。
芸術監督 佐渡 裕
「つながり」を大事にする20周年ラインナップ
佐渡芸術監督が音楽監督を務めるトーンキュンストラー管弦楽団、PACの卒団メンバー2名が在籍するバーミンガム市交響楽団、小曽根真さんをはじめとする兵庫ゆかりのアーティストの公演、兵庫五国の民俗芸能を紹介する「ひょうごの民俗芸能祭」、また阪神・淡路大震災をテーマにした当センタープロデュースの演劇公演「明日を落としても」は、開館前の先行事業や開館記念公演も手掛けた栗山民也さんの演出でお届けします。毎夏恒例の芸術監督プロデュースオペラは初のワーグナー作品。いま注目の演奏家をいち早く取り上げる企画もございます。その他、多種多彩な公演にどうぞご期待ください。
20周年ラインナップはこちらでご覧いただけます。